心所有法 六位五十一心所

心所心王相応表 八識心王
転識 本識
第三能変 第二能変 初能変
了別境識 思量識 異熟識
表層心 深層心
善不善俱非 有覆無記 無覆無記
六位 五十一心所 前五識 第六意識 第七末那識 第八阿頼耶識 説明
遍行 相応 相応 相応 相応 根境識を接触させる
作意 相応 相応 相応 相応 意心を起動させる
相応(三受) 相応(三受) 相応(捨受) 相応(捨受) 前五識なら「苦・楽・捨」、意識なら「憂・喜・捨」、深層心なら「捨」として受け止める
相応 相応 相応 相応 受の内容を体系のなかで処理する
相応 相応 相応 相応 善や不善、そのどちらでもない無記のいずれかに心を作り成して具体的にはたらきかける
別境 相応 相応 願わしい対象を希求する
勝解 相応 相応 確定するまで対象を気にする
相応 相応 かつての認識対象を記憶する
相応 相応 観察対象に集中する
相応 相応 相応 観察対象の正邪、得失を判断、選択する
相応 相応 現実、理想、能力を真理に委ねる
相応 相応 認識した現実を道徳に照らして恥じる
相応 相応 倫理に照らして良心を咎める
三善根 無貪 相応 相応 むさぼらない
無瞋(慈) 相応 相応 排除しない
無癡 相応 相応 真理・道理に即する
勤(精進) 相応 相応 たゆまず努める
安(軽安) 相応 相応 身心がはれやかでいる
不放逸 相応 相応 むさぼりや排除に傾かないようつつしむ
行捨 相応 相応 平等にして、かたよらない
不害(悲) 相応 相応 いのちをあわれみ、他を悩ませない
(根本)煩悩 三毒(三不善根) 相応 相応 相応(我愛) むさぼる
相応 相応 排除する
癡(無明) 相応 相応 相応(我癡) 真理・道理に暗い
相応 相応(我慢) 自己をあてにして、他をあなどる
相応 真理・道理をわきまえないで疑う
悪見(不正見) 身見(薩迦耶見) 相応 相応(我見) 五縛の一つ。人我見または我見とも呼ばれる。五蘊を我とする見解。
辺見 相応 何かを語るときに永遠や断滅を正しいとする見解
邪見 相応 因果法則を否定する見解
見取見 相応 間違った見解に捕われた見解
戒禁取見 相応 間違ったルールに捕われた見解
随煩悩 忿 相応 腹をたて、危害を加えようとする
相応 うらむ
相応 隠し立てする
相応 他を悩ませようとする
相応 ねたむ
相応 ものおしみする
相応 たぶらかす
相応 へつらう
相応 思いやりが頭にない
相応 うぬぼれる
無慚 相応 相応 自らの現実を教えに照らして恥じない
無愧 相応 相応 他に対して良心が咎めない
掉挙 相応 相応 相応 気持ちが騒がしく浮き立つ
昏沉 相応 相応 相応 気持ちが深く沈む
不信 相応 相応 相応 真理を顧みない
懈怠 相応 相応 相応 なまける
放逸 相応 相応 相応 欲望のままにふるまう
失念 相応 相応 相応 記憶を失う
散乱 相応 相応 相応 集中を欠いて乱れる
不正知 相応 相応 相応 誤って理解する
不定 悔(悪作) 相応 くやむ
相応 ねむたくなり、身心自在を失う
相応 対象をおおざっぱに思いはかる
相応 認識の対象を詳細に思いはかる

六位五十一心所

六位五十一心所
├遍行
│├触
│├作意
│├受
│├想
│└思
├別境
│├欲
│├勝解
│├念
│├定
│└慧
├善
│├信
│├慚
│├愧
│├三善根
││├無貪
││├無瞋
││└無癡
│├勤
│├安
│├不放逸
│├行捨
│└不害
├(根本)煩惱
│├三毒(三不善根)
││├貪
││├瞋
││└癡(無明)
│├慢
│├疑
│└悪見(不正見)
│ ├身見(薩迦耶見)
│ ├辺見
│ ├邪見
│ ├見取見
│ └戒禁取見
├隨煩惱
│├小随煩悩
││├忿
││├恨
││├覆
││├惱
││├嫉
││├慳
││├誑
││├諂
││├害
││└憍
│├中随煩悩
││├無慚
││└無愧
│└大随煩悩
│ ├掉挙
│ ├昏沉
│ ├不信
│ ├懈怠
│ ├放逸
│ ├失念
│ ├散乱
│ └不正知
└不定
  ├悔
  ├眠
  ├尋
  └伺

八識心王とその対象etc.

第三能変(了別境識)
├前五識
│├眼識:色境
│├耳識:声境
│├鼻識:香境
│├舌識:味境
│└身識:触境
└第六意識
 └意識:法境

別境の境(慧のみ阿頼耶識を対象として第七末那識にも相応する)
├欲:所楽(しょぎょう)の境
├勝解:決定(けつじょう)の境
├念:曾習(ぞうじゅう)の境
├定:所観の境
└慧:所観の境

第七末那識
└第八阿頼耶識を対象とする
第八阿頼耶識
├認識対象
│├執(執持):種子(業種子、過去の行動情報)の保持
│├受(受領):有根身(肉体のこと)を支え、維持する
│└処:器界(自己を取り巻く環境)
└阿頼耶識(ālaya-vijñāna、ālaya=蔵)
 ├能蔵:持種の義、種子をよく保持するから
 ├所蔵:受熏の義、現行を熏習する場であるから
 └執蔵:我愛縁執の義、末那識に実我と誤認され愛執されるから

信
├実の信忍:事実を認める
│├事:個々の事象
│└理:事象を貫く法則
├徳の信楽:理想を頼る
│├仏:リーダー
│├法:教え
│└僧:仲間
└能の信欲:能力を求める

独自解釈(妄想です)
├脳神経回路
│├尋:DMN?
│├伺:CEN?
│└念:SN?
├末那識:網様体賦活系(RAS)?
└阿頼耶識:DNA&微小管?

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